「TANGE BY TANGE 1949-1959/丹下健三が見た丹下健三」を見て感じたこと。

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さて、以前ご紹介した、写真展

TANGE BY TANGE 1949-1959/丹下健三が見た丹下健三

をみてきました。

場所は、乃木坂の「GALLERY MA(間)」

住宅設備機器メーカーの「TOTO」がやっているギャラリーです。

TANGE BY TANGE 1949-1959/丹下健三が見た丹下健三

展示は、基本モノクロネガフィルムのコンタクトシートで、鉛筆でのキャプションやセレクト指示、また、赤線でトリミング指示などが記載された、なかなか生々しいものでした。

前回の“珍しく紹介したい写真展「丹下健三が見た丹下健三」”で紹介した、例の広島の「平和会館原爆記念陳列館」が、彼が40歳の時の作品だそうで、建築家としては早咲きとは言えなかったという丹下健三。

今回は、その「世界のタンゲ」が36歳〜46歳までの10年間の写真だそうです。

展示にあたっての監修者(岸和郎)のコメントに、「この時代が“フィルム”の時代であったことに感謝する」とありました。まさに、フィルムだからこそ、こうして目の前に「物体」として、彼が歩んできた軌跡が存在することが、とても面白かったです。

 写真好きでもあった丹下健三は、写真家の石元泰博とも交流があったそうで、ワルターグロピウスというドイツ人建築家とともに、石元泰博のモノクロ写真を使って、京都の桂離宮について「桂―日本建築における伝統と創造」という写真集を出版していることを初めて知りました。

そんな丹下自身が撮影した写真の展示は、ほとんどが35mmフィルムのコンタクトシートが、テーブルのガラスの下に収められている状態で展示されています。

少し見づらいですが、LEDを内蔵したルーペが各所に置いてあるので、そのルーペを使ってベタを見ていくのも、なんとも趣があって良かった。

実は今回、「広島」に関する写真を楽しみに行ったのですが、全体を見て、また違った発見をしました。

もちろん、建築家としての写真展示ですので、建築や竣工などの記録的写真が多く、またそのきっちりとした撮り口、まー、水平の出方などは感動するぐらい(当たり前ですかね…)ですが、それよりも、セレクトされていない、捨てコマにあるなんでもないカットに、「世界のタンゲ」の人間性が滲み出ているようで、とても気に入りました。

間違えてシャッターを押してしまったのでしょうか、丹下自身の足下のちょっとピンぼけの写真。

有名な香川県庁舎の竣工写真には、家族のような一団を何カットも撮っている写真もありました。

 中でも、丹下健三がインドを訪れた際の写真。

旅先でのはつらつとした気持ちが全カットから溢れていて、心をひかれました。

メインは「ル・コルビジェ」の建築だったようですが、そのコマ間にある、市井の人たちの写真、インドの日常、文化を捉えた写真は、とても素敵なものでした。

丹下健三が「建築家」であり、これら写真の本分が「建築の記録」であるからこそ、その記録の間に差し込まれた、彼の目線がとても面白いです。

前述のように、写真の好きな方だったみたいなので、

記録を撮る間に“フッと”、彼の写真心で撮っているものなのでは?

 などと、想像しながら楽しみました。

これも、写真ならではの楽しみ方、そして、色々なコマも見れるコンタクトシートだからこその楽しみとも言えますね。

その他には、京都の桂離宮や大徳寺、龍安寺(キャプションから多分…)の写真も面白かったですし、屋外スペースにはパネルで、空撮や彼の建築作品の一部を撮った写真を展示しているのが目を引きました。

なかなか、オープンスペースで写真を見ることも少ないので、こういうのも面白いですね。

3月28日土曜日までですが、お時間のある方は是非。

 展覧会情報

展覧会名(日):TANGE BY TANGE 1949-1959/丹下健三が見た丹下健三 
展覧会名(英):TANGE BY TANGE 1949-1959/KENZO TANGE AS SEEN THROUGH THE EYES OF KENZO TANGE 
会期:2015年1月23日(金)~3月28日(土) 
開館時間:11:00~18:00 
休館日:日曜・月曜・祝日
    ただし3月22日(日)は開館 
入場料:無料 
主催:TOTOギャラリー・間

http://www.toto.co.jp/gallerma/ex150123/

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